株式アナリストの鈴木一之です。
12月の「HOTな銘柄、COOLな銘柄」をお送りいたします。

全体相場の振り返り

結論から述べれば、12月の株価パフォーマンスは、米国が日本株を大きく上回りました。
NYダウ工業株は金利上昇を克服して史上最高値を更新し、NASDAQもその後を追いかけています。

FRBの金融政策が功を奏してインフレが抑制されつつあることが確認されつつあります。
同時に警戒された景気の後退は見事なまでに回避されています。

日本の株価は米国市場の上昇に追いつけません。
円高がひとつの理由です。11月半ばに1ドル=151円91銭までドル高・円安が進行しました。12月は米国で長期金利が急低下したことから、今度は一転してドル安・円高に転換しています。

円安によって日本の輸入物価が上昇すると、個人消費が打撃を受けると警戒されています。
しかし反対に円高が進むと、今度は企業業績にダメージが生じます。結局のところ、円安、円高、どちらに転んでも日本株の上昇は限られる、というジレンマに直面しているのが現状です。