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2020年6月22日
週初の日経平均▲775にびっくり
◎日経平均(19日大引):22,478.79(+123.33、+0.55%)
◎NYダウ(19日終値):25,871.46(▲208.64、▲0.79%)
鈴木一之です。新型コロナウイルスに関する報道がひと頃よりも減ってきているように感じます。
それだけ世の中がコロナ慣れしてきた証拠ではありますが、「ウイズ・コロナ」という言葉が定着するように、コロナウイルスと共存する生活が常態化してきた表れでもあります。
先週末より世間では「ステップ3」の段階にまで踏み込みました。都道府県をまたぐ移動が全面的に解除されました。日常生活が徐々に戻っております。
経済再開へもう少しというところですが、それに伴って感染者数が増えないだろうか、これまた心配のタネとしてつきまといます。しかし飲食店やアパレルショップにしてみれば、そんな心配は二の次で、いかに失った売り上げを取り戻してゆくか、そちらの方がはるかに重要です。
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先々週から先週にかけて、マーケットは神経質な値動きを続けました。株価は連騰感から警戒ムードも高まっており、現時点では短期調整は当然というのが大多数の見方です。
米FOMCでのゼロ金利継続を向こう2年継続、量的緩和も同様に、というパウエル議長の記者会見で株価が急落して、さらに動きが取りにくくなりました。大規模な金融緩和の継続が株価を押し上げているのは紛れもない事実ですが、その金融緩和のアナウンスで株価が下がってしまうということに、警戒心が頭をもたげています。
先週は東京市場でも、週初から突如として日経平均が大きく値下がりしました。特段にネガティブな要因もないのに、株価だけがスルスルと下がります。あまり質のよくない下げ方に市場参加者の警戒心が強まりました。
ところが翌日の火曜日には一転して、日経平均が+1000円を超える上昇となりました。よくわからないと言えばこの動きもよくわかりませんが、しかしFRBが前代未聞の融資プログラムを実際に着手したこと、同時に社債買い入れもスタートさせたことがここで効いています。
コロナ危機で世界経済がきわめてむずかしいかじ取りを迫られている状況で、各国の中央銀行と政府が誰もが未体験の金融政策と財政政策で泳ぎきろうとしているのです。マクロ経済政策上では神経質になるのも無理はありません。
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そしてそのような社会の大きな変革を前にして、最初にコモディティ市場に変化が表れています。非鉄市況が上昇しており、ロンドン・LMEの銅市況は先週末にトン当たり5835ドルまで値上がりしました。今年1月24日の5965ドル以来の高水準です。
1月24日は中国の春節が始まった日です。同時に中国・武漢が都市封鎖された日でもあり、ここから世界は現在に至るまで「コロナ危機」に巻き込まれています。それがひとまず銅価格の上では一巡した形となります。
同じように、代表的な海運市況の目安であるバルチック海運指数(BDI)も急上昇しています。BDIは先週末までで15連騰を記録し、この間に504ポイントから1527ポイントまで3倍に上昇しました。年初来高値を更新しています。
どちらの指標も、端的に中国が経済活動を活発化させていることを物語っています。明日から始まる新しい週の株式市場では関連する海運株や非鉄・鉄鋼株の値動きが注目されますが、それと同時にバリュー株、というかコモディティ業種の値動きがどうしても気になってきます。
現在の物色動向の主流をなしている半導体や電子部品セクターは言うまでもなく、もっと広くとらえて自動車、自動車部品、機械、メガバンク、地銀株に至るまで、人気の圏外に置かれ続けてきた銘柄群にも新たな展開が出てくることを期待してみたいと思います。
この一群が動き出せば、日経平均の値動きにもまた新たな展開が待ち構えているようにも考えられます。
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先週までの株式市場では、かなりのペースで二極化が進みました。個々の銘柄ごとに元気に新高値更新に進む銘柄もあれば、意気消沈したままの銘柄にとはっきり色分けされつつあります。
世の中全体が大きく変わろうとしている様子が銘柄ごとに浮かび上がってきます。在宅ワークが決してコロナ危機下での一過性のものに終わるのではなく、今後も恒久的に定着しそうだとなってきており、関連銘柄が幅広く物色されました。
ここでも中心となるのはネット関連企業です。先進国が一様に直面している経済再開のカギとなるのは、ひとつにはいかに日常生活をネット空間に置き換えてゆくかにかかっています。
在宅ワークではエイトレッド(3969)、サイボウズ(4776)、大塚商会(4768)、CTC(4739)など、在宅ワーク支援システム、サービスを提供する企業の株価が新高値を更新しています。「5G」の導入が急がれており、エレコム(6750)、アンリツ(6754)も高値を更新しました。
ハイテク企業ばかりでなく、ローテクと言うべきか、生活密着型の企業も動きが活発です。ヤオコー(8279)、いなげや(8182)の食品スーパーや、ニチレイ(2871)、東洋水産(2875)の食品株、キャンドゥ(2698)、ワッツ(2735)の百円ショップが堅調です。
その一方で、重厚長大産業の代表格である自動車や造船、銀行セクターは足踏みを余儀なくされています。こうなると小型企業の方が実に身軽で時代にマッチした動きが取りやすくなります。物色の矛先はますます二極化してきたように感じられます。
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先週の東京市場は、TOPIXが反発しました。上昇率は+0.77%にとどまっており、さほど大きなものではありませんが、それでも週初に急落したことを考えれば上出来とも言えるでしょう。
引き続き小型株市場への物色人気は健在です。東証マザーズ指数は11週連続での上昇を記録しました。東証1部でも小型株指数の上昇が目立っています。バリュー株とグロース株では、引き続きグロース株の人気が顕著です。
セクター別では、東証1部のTOPIX-17業種のうち、10業種が値上がり、7業種が値下がりしました。
上昇が目立つのが「食品」です。ニチレイ、東洋水産の年初来高値更新にリードされる形で、カゴメ(2811)、
(後略)
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